5歳前後になると、単に「話せる」だけでなく、自分の考えを順序立てて相手に伝えようとする様子が見られるようになります。
「なぜそう思うのか」を説明しようとしたり、少し先のことを予測しようとしたりと、考える力そのものが大きく育っていく時期です。今回は、この時期に育てたい力と、その伸ばし方について考えてみたいと思います。
1. 5歳ごろに育ってほしい力
この時期は、読み書きの基礎だけでなく、「筋道を立てて考える」「相手にわかるように伝える」という力の土台づくりが重要になってきます。就学を意識し始めるご家庭も多いタイミングですが、まずは「考えることが楽しい」と感じられる経験を積み重ねることが、その先の学びにつながっていきます。
2. 5歳ごろによく見られる姿
例えば、頭の中では説明したいことがまとまっているのに、日本語で話そうとすると途中で英語に切り替わってしまう、質問には答えられるのに自分から話し始めるのは苦手、といった様子はこの時期によく見られます。
これは考える力そのものが不足しているというより、日本語で「表現する」練習の機会がまだ十分でないことが影響している場合が多いです。
3. こどもクラブの5歳児コースで大切にしていること
こどもクラブの5歳児コースでは、「マッチ棒での図形構成」を通じて、限られた本数のマッチ棒でどんな形が作れるかを試行錯誤する時間を大切にしています。正解が一つではない課題に取り組むことで、柔軟な発想力が育まれます。また「見えない積み木の推論」では、隠れた部分の積み木の数や形を、見えている部分から推測する活動を行い、論理的に考える力を養います。
話す力の面では、「主語述語を使った口頭発表」に取り組みます。「わたしは〇〇をしました」というように、主語と述語をそろえて話す練習を重ねることで、伝わりやすい話し方の土台を作っていきます。海外で日本語に触れる時間が限られがちなお子さんにとっても、こうした発表の機会は、日本語で考えをまとめる貴重な練習の場になります。あわせて、お友達の発表を聞く時間も大切にしています。話す力と聞く力は、どちらか一方だけでは育ちにくく、両方の経験を積み重ねることで、伝え合う力そのものが伸びていきます。
また、数を「数える」段階から、「合わせるといくつか」「分けるとどうなるか」といった、数量そのものを操作する感覚を育てることにも取り組んでいます。図形や積み木の教材と並行して、こうした数の感覚に少しずつ触れておくことは、就学後の算数につながる土台づくりにもなります。
4. 家庭でできる声かけの工夫
おうちでは、「今日は何をしたの?」と聞くときに、「まず〇〇して、それから〇〇した」というように、順番を意識した話し方を一緒に楽しんでみるのもおすすめです。正しく話せているかを厳しく直すのではなく、話したい気持ちを引き出すことを優先すると、お子さんも安心して言葉を使う練習ができます。
5. よくある質問
Q. 人前で話すのが苦手なようですが、発表の練習についていけますか?
A. 少人数の中で少しずつ慣れていけるように進めていますので、最初から上手に話せる必要はありません。安心してご参加いただけます。
Q. 家では日本語より英語で話すことの方が多いのですが、参加できますか?
A. もちろんです。ご家庭での言語の使い方はさまざまですので、それぞれのペースに合わせて授業を進めています。
Q. 就学までにどのくらいのレベルまで引き上げたいか、目標を決めた方がいいですか?
A. 目標を決めること自体は悪くありませんが、5歳児コースの時点では「考える経験を楽しく積み重ねる」ことを優先しています。具体的な目標設定については、個別のご相談の中で一緒に考えることもできます。
Q. 中学受験など、将来の受験を見据えた内容も含まれますか?
A. 5歳児コースは受験対策を目的とした内容ではなく、この時期に育てたい考える力・話す力を中心にしています。将来の選択肢を広げる土台づくりとして取り組んでいただけます。
6. 気になる方は、まずは個別にご相談ください
口頭表現や論理的思考力の伸び方には、お子さんによって個性があります。得意な部分も、まだ時間がかかりそうな部分も、まずはありのままの様子を知っていただくことが、その先の関わり方を考える第一歩になります。今の様子を踏まえたお話は、無料相談で個別にさせていただいています。

